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株式会社日立プロパティアンドサービス株式会社日立プロパティアンドサービス

2026年7月27日

借り上げ社宅とは|住宅手当や社有社宅との違いとメリット・デメリット、税務をわかりやすく解説

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従業員の住環境を整えたい一方で、社宅を保有するとなると、まとまった初期投資や維持管理の負担が生じます。

その解決策として注目を集めているのが「借り上げ社宅」です。

借り上げ社宅とは、企業が賃貸物件を借りて従業員へ貸与する社宅制度の一形態を指します。

保有型に比べて初期費用を抑えやすく、福利厚生の充実とコスト管理を両立しやすいのが特徴です。

この記事では、社宅・社員寮向け物件の仲介実績が豊富な「日立プロパティアンドサービス」が、住宅手当や社有社宅との違いから、メリット・デメリットや気になる税務上の扱いまでをわかりやすく解説します。

株式会社日立プロパティアンドサービスでは、社員寮・借上げ社宅に関する物件提案を行っています。

食事付きマンションやまとめ借り物件など、企業様のニーズや運用方針に応じた最適な住環境の整備をご検討中の企業様は、お気軽にご相談ください。

借り上げ社宅とは

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借り上げ社宅とは、企業が貸主から賃貸物件を借り上げ、その物件を従業員へ貸し出す社宅制度です。

企業が所有する社有社宅とは異なり、自社で建物を保有する必要がないため、初期投資を抑えながら従業員の住居を確保できるのが特徴です。

転勤者や新入社員の住居支援、福利厚生の充実などを目的として導入されるケースが多く、社有社宅に代わる選択肢として導入する企業もみられます。

借り上げ社宅の仕組み

借り上げ社宅では、企業が賃貸物件の契約者となり、従業員がその物件に入居します。

一般的な流れは以下のとおりです。

  1. 企業が貸主または管理会社と賃貸借契約を結ぶ
  2. 従業員が社宅として入居する
  3. 企業が家賃を支払い、従業員は社内規程に基づく自己負担額を企業へ支払う

従業員個人が貸主と契約する一般的な賃貸住宅とは異なり、契約主体が企業になる点が特徴です。

また、企業は従業員の勤務地や家族構成に応じて物件を選定できるため、転勤や人員配置の変化にも柔軟に対応しやすくなります。

借り上げ社宅が選ばれている理由

社宅といえば、企業が自ら土地や建物を保有する社有社宅を思い浮かべる方も少なくありません。

人事院の『令和6年度民間企業の勤務条件制度等調査』によると、社宅を設けている企業のうち、借り上げ社宅がある企業は79.7%にのぼり、社有社宅がある企業の37.7%を大きく上回っています。

借り上げ社宅は、社宅を導入する企業にとって主流の形態となっているのです。

その理由のひとつが、社有社宅の維持管理にかかる負担です。

建物を所有すると、修繕費や設備更新費、固定資産税などのコストが継続的に発生します。

また、従業員数の変化によって空室が増えた場合でも、建物を維持し続ける必要があります。

転勤や拠点の新設・統廃合が頻繁に起こる事業環境では、特定の場所に建物を持ち続けるよりも、必要なエリアの物件をその都度借りるほうが合理的なケースも少なくありません。

従業員の住まいに対するニーズが多様化していることも、借り上げ社宅が選ばれる理由のひとつです。

立地や間取りの希望に物件選びで応えやすく、福利厚生として住環境を整えたい企業にとって、取り入れやすい選択肢となっています。

〈参照〉 人事院ウェブサイト:令和6年度民間企業の勤務条件制度等調査

    調査結果 表9「社宅の有無別、保有形態別、用途別企業数割合」

借り上げ社宅と住宅手当・社有社宅の違い

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社宅制度には、大きく分けて「借り上げ社宅」「社有社宅」「住宅手当」の3つがあります。

それぞれ仕組みが異なるため、まずは違いを整理しておきましょう。

社有社宅との違い

社有社宅と借り上げ社宅の一番の違いは、建物を「保有」するか「賃借」するかにあります。

主な違いは以下のとおりです。

項目 社有社宅 借り上げ社宅
物件の扱い 自社で保有する 賃貸物件を借りる
初期投資 必要 少ない(敷金・礼金など)
資産計上 資産として計上する 資産として持たない

社有社宅は建物を自社の資産として持つ方式、借り上げ社宅は物件を借りて運用する方式です。

この「保有か賃借か」の違いが、コストや運用のしやすさの差につながります。

具体的な内容は、のちのメリット・デメリットの章でも詳しく解説します。

住宅手当との違い

住宅手当は、企業が従業員へ住居費の補助として一定額を支給する制度です。

借り上げ社宅との違いは、企業が住居を提供するのか、現金を支給するのかという点にあります。

また、住宅手当は給与の一部として扱われるのに対し、借り上げ社宅は一定の条件を満たすことで税務上の取り扱いが異なる場合があります。

そのため、企業が福利厚生制度として住居支援を検討する際は、単純な支給額だけでなく、運用方法や税務面も含めて比較することが大切です。

社宅制度の概要や福利厚生としての活用方法については、以下の記事も参考にしてください。

〈関連コラム〉

借り上げ社宅の税務・経理上の扱い

 

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借り上げ社宅は、家賃の負担をどう分けるかで税金や社会保険料の扱いが変わります。

導入前に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。

会社が負担する家賃の経費計上

借り上げ社宅では、企業が貸主や管理会社と契約し、毎月の家賃を支払います。

社宅制度として適切に運用される借り上げ社宅の家賃は、会社の費用として処理されるのが一般的です。

ただし、従業員への貸与方法や使用料の設定によっては、一部が給与として取り扱われることがあります。

自己負担額や貸与の条件をあらかじめ明確にしておくことで、給与とみなされるリスクを抑えられます。

そのため、契約内容や社宅規程を整備したうえで運用することが重要です。

更新料や管理費などの付随費用が発生する場合もあるため、経理処理では費用区分を整理しておきましょう。

従業員から徴収する「賃貸料相当額」と給与課税の関係

借り上げ社宅では、企業が家賃の一部または全部を負担するケースがあります。

しかし、会社が負担した金額すべてが非課税になるわけではありません。

国税庁では、従業員へ社宅を貸与する場合の基準として「賃貸料相当額」を定めています。

従業員がこの賃貸料相当額の50%以上を負担している場合、会社負担分については原則として給与課税されません。

一方で、社宅を無償で貸与した場合や、従業員の負担額がこの50%を下回る場合には、賃貸料相当額またはその差額が給与として課税されることがあります。

なお、賃貸料相当額は実際の家賃と同じ金額ではありません。

建物や土地の固定資産税の課税標準額などを基に算出される税務上の基準額です。

具体的な計算方法については、国税庁の最新情報を確認しながら判断する必要があります。

〈参照〉 国税庁ウェブサイト:No.2597 使用人に社宅や寮などを貸したとき

社会保険料や給与計算に関する実務上のポイント

借り上げ社宅を導入する際は、所得税だけでなく給与計算や社会保険の取り扱いも確認しておきましょう。

社宅制度では、従業員負担額の設定や給与からの控除方法によって、給与計算の実務が変わる場合があります。

そのため、人事・総務・経理部門が連携して運用ルールを整備することが重要です。

また、借り上げ社宅を導入したからといって、社会保険料が必ず下がるわけではありません。

社会保険料の取り扱いは給与体系や社宅制度の設計内容によって異なるため、個別の条件を確認しながら判断する必要があります。

制度設計の段階で税務・労務の両面を整理しておくことで、導入後の運用トラブルを防ぎやすくなります。

借り上げ社宅のメリット

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借り上げ社宅が企業と従業員の双方にもたらすメリットを、それぞれの立場から見ていきましょう。

企業側のメリット

企業側の主なメリットは、以下のとおりです。

  • 初期投資・維持管理コストを抑えられる
  • 福利厚生の充実を図りやすく、採用活動や人材定着の支援につながる
  • 拠点変更や異動に合わせて柔軟に運用できる
  • 家賃を支払うシンプルな形で経費処理できる

とくに大きいのが、初期投資と維持管理コストを抑えられることです。

建物の取得費がかからず、保有にともなう修繕費や固定資産税の負担も生じません。

敷金・礼金などの初期費用は発生しますが、社有社宅に比べれば負担を大きく抑えられます。

住環境のサポートは従業員の満足度を高め、採用活動でのアピールや人材の定着にもつながります。

拠点の新設・統廃合や異動に合わせて物件を契約し直せる柔軟性も、保有型にはない強みです。

従業員側のメリット

従業員側の主なメリットは、以下のとおりです。

  • 相場より自己負担を抑えやすい
  • 現物支給のため、住宅手当とは税務上の取り扱いが異なる場合がある
  • 契約や保証人探しの手続きの手間が少ない

従業員にとっては、家賃の自己負担が軽くなるのが最大のメリットです。

また、住宅手当のように現金で受け取る場合とは異なり、社宅として現物で提供される場合は、税務上の取り扱いが住宅手当と異なることがあります。

同じ住宅補助でも、手取りへの影響が変わる場合があります。

会社が物件を契約するので、保証人探しや煩雑な契約手続きの手間が減る点も、従業員にとってうれしいポイントです。

社宅のメリットとデメリットの比較は、こちらの記事で詳しく解説しています。

〈関連コラム〉

借り上げ社宅のデメリット・注意点

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メリットの多い借り上げ社宅ですが、導入前に知っておきたい注意点もあります。

あらかじめ把握しておくことで、運用の失敗を防ぎやすくなります。

管理・事務の負担

借り上げ社宅の運用では、以下のような業務が発生する点に注意が必要です。

  • 物件の選定や内見の手配
  • 貸主との契約や更新の手続き
  • 毎月の家賃の支払いと従業員負担分の管理
  • 従業員の入居・退去にともなう対応

社有社宅と違って建物の管理は不要ですが、そのぶん物件ごとの契約や入退去の対応といった事務が発生します。

対象の従業員が増えれば、こうした業務の量も同じように増えていきます。

担当部署の負担をどう抑えるかが、運用を続けるうえでの課題です。

契約・運用上のリスク

事務面以外にも、契約や費用の面で注意したい点があります。

  • 賃貸借契約のため、契約期間の縛りがある
  • 従業員が退去しても、解約のタイミングによっては家賃が発生する
  • 空室期間が生じると、その間の家賃が会社の負担になる

これらのリスクを抑えるには、社宅規程の整備が欠かせません。

だれが入居できるか、自己負担額はいくらか、退去時の手続きはどうするかといったルールをあらかじめ定めておくことで、トラブルや無駄なコストを防げます。

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借り上げ社宅が向いている企業・慎重に検討すべき企業

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借り上げ社宅が適しているかどうかは、企業の事業形態や人員配置によって異なります。

一般的な傾向は以下のとおりです。

借り上げ社宅が向いている企業 慎重に検討すべき企業
  • 転居をともなう異動が多い
  • 複数拠点で住居確保が必要
  • 初期投資を抑えたい
  • 社有社宅の維持管理負担を減らしたい
  • 福利厚生を充実させたい
  • 入退社の入れ替わりが非常に多い
  • 短期利用が中心になりやすい
  • 対象となる従業員がごく少数にとどまる
  • 契約管理を行う体制が不足している
  • 空室リスクを許容しにくい

借り上げ社宅は、転勤や複数拠点での住居確保が必要な企業や、初期投資・維持管理の負担を抑えたい企業に適した制度です。

一方で、短期解約が頻発する場合や対象者が少ない場合は、運用の手間やコストが利点を上回ることがある点には注意しましょう。

ただし、こうした課題は導入を諦める理由になるとは限りません。

家具・家電付き物件や短期利用に対応しやすい物件を活用することで、運用負担を抑えられる場合もあります。

物件の選び方や契約条件の工夫次第で、負担を抑えながら運用することも可能です。

借り上げ社宅の物件選びのポイント

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借り上げ社宅の運用負担やコストは、物件の選び方で大きく変わります。

ここでは、借り上げ社宅の物件選びのポイントを紹介します。

従業員の利便性と企業のコストを両立させる

物件選びでは、従業員の住みやすさと会社のコストのバランスが重要です。

駅からの距離や周辺環境、設備の充実度は、従業員の満足度に直結します。

一方で、利便性を求めすぎると家賃が上がり、会社の負担も増えます。

勤務地へのアクセスや必要な設備を整理し、優先順位をつけて選ぶことが、両者を両立させるポイントです。

物件選定・契約の手間を減らす

複数の拠点に社宅が必要な場合や、単身赴任者向けの物件を多く確保したい場合は、物件をまとめて借りる「まとめ借り」が有効です。

窓口を一本化できるため、契約や管理の手間を大きく減らせます。

物件ごとに別々の不動産会社とやり取りする手間が省け、担当部署の負担軽減につながります。

家具・家電・食事付き物件を活用する

新入社員や転勤者向けの社宅では、生活環境を早期に整えられることも重要です。

家具や家電があらかじめ備わった物件を選べば、従業員は入居後すぐに生活を始められます。

個別に家具を手配する手間や費用がかからないため、急な転勤にもスムーズに対応できる点がメリットです。

また、食事付きの物件なら、従業員の食生活のサポートにもなります。

企業側にとっても、生活用品の準備や管理にかかるコストを軽減できます。

家具付き社宅のくわしい解説は、こちらの記事も参考にしてください。

〈関連コラム〉

物件選定を専門会社へ依頼する

借り上げ社宅の運用では、物件探しや契約条件の確認に多くの時間と手間がかかります。

専門会社へ相談することで、勤務地や予算、入居人数などの条件に応じた物件提案を受けられるため、物件選定を効率的に進めやすくなります。

株式会社日立プロパティアンドサービスでは、社員寮・借上げ社宅に関する物件提案を行っています。

食事付きマンションやまとめ借り物件など、企業様のニーズや運用方針に応じた最適な住環境の整備をご検討中の企業様は、お気軽にご相談ください。

まとめ

借り上げ社宅とは、企業が賃貸物件を借りて従業員へ貸し出す社宅制度で、初期投資を抑えながら福利厚生の充実とコスト管理を両立しやすいのが特徴です。

家賃を経費にでき、要件を満たせば給与課税を避けられる一方、社会保険料が必ず下がるとは限らないため、制度設計では税務・労務の両面を整理しておくことが欠かせません。

導入にともなう事務やコストの負担も、まとめ借りや家具・家電付き物件の活用など、物件の選び方次第で軽くできます。

自社に合う物件を効率よく見つけるには、社員寮や借り上げ社宅を専門に扱う会社へ相談しましょう。

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